ベビーシッターズクラブ(Netflix, 2020)の紹介

ベビーシッターズクラブというアメリカのネットフリックスのドラマを紹介します。ちょっとだけ感想もついてます。さっと英語版wikiなどで調べただけなので間違っているところがいくつかあると思います。 The Baby-sitters Club (2020. U.S.A , Netflix origi…

My一人称が「うち」だった話

『ぼくはかぐや姫』という小説がある。センター試験国語の過去問集に出ているから知っている人も多いだろう。主人公の女子生徒は、自分を表す人称として女性としてはめずらしく、「ぼく」を使う。そこには、自分の存在をわかりやすい何かに回収されたくない…

「吃音という言葉使っていいですか?」丁寧な配慮に感動した話

先日、当事者研究の仲間と話していたとき、何かの流れでぼくが吃音のことを少し話した。すると相手は、自分も意見するというときに、「吃音という言葉使っていいですか?」とことわりを入れてきた。ぼくはこれに感動してしまった。ぼくは今でこそ、吃音をあ…

「蝶々さん」 半植民地にされることの悲しさ

NHKのドラマ「蝶々さん」(2011)が再放送されていて見た。蝶々さんは長崎県の田舎の武士の娘だが、父を佐賀の乱、母と祖母をコレラで失い、親戚によって置屋に売られる。武士の娘としてよい教育を受け、英語を学んでいた蝶々さんは、芸者になってからも英語…

「笑っていい」とされているけど嫌なこと

世の中には、これは笑ってええやんな、これ笑うことで仲良くなりまひょ、というコードになっているものがある。たぶん「ひと息つける共通の話題」のつもりなのだろう。毎回天気の話してもしょうもないから、もう少し笑える話題のつもり、か。でも、そういう…

台湾・花蓮 語学留学記

2019年9月1日から、2020年1月半ばまでの4ヶ月半、台湾の花蓮に語学留学をしていました。 大学名は言いませんが、仏教系の大学の中国語センター(華語中心)です。大学の頭文字を取って、C大学とします。 非常によい体験で、また中国語も伸びました。C大学…

女性の吃音者と男性の吃音者〜見た目問題としての吃音〜

吃音がある女性と男性とで何か違うところがあるだろうか、と思っていた。吃音の男:女比は3~5:1なので、女性はマイノリティになる、以外には特にないと思っていた。 しかし、先日、吃音のある小中高生を対象にした合宿に参加した友人が、「女の子の方が…

『天気の子』の国家論——近代を抱いたまま沈む東京と日本——

『天気の子』のラストで帆高は、「ぼくらが世界の形を変えてしまったんだ」と言う。しかし実際、帆高と陽菜が変えたのは世界全部ではなく、日本の東京という一地域である。単に地域の天気を変える話であれば、例えば大阪や岡山や小豆島なんかでも成りたつ。…

台湾の元・ハンセン病療養所「楽山教養院」訪問記

2018年12月から1月にかけて一カ月間、台湾は台南の郊外の知的障害者の施設でボランティアをしていた。ボランティアといっても、障害者の人たちと同じような生活をしていたのみであるが。その日々はnoteに記した。 ボランティアの滞在が終わってから、東回り…

台湾ボランティア記・第4週

22~23日目 12月24日(月)〜25日(火) 24日は朝はひとついいことがあったが、基本的にだるかった。その前の日、夜中の0時半までにアニメの「ハイスクール・フリート」(女子高生が軍艦でドンパチやるやつ)を見たせいだろうか。本を読もうとしても入ってこ…

台湾ボランティア記 第3週

第15日目 12月18日(火) 昨晩早く寝て、5時ごろに目が覚め、短歌を二首ほど作り、スマホでこち亀の中文版を一話見て、また寝た。起きるといささか風邪っぽく、鼻水がやたらと出る。しかし気分はそんなに悪くない。昨日シャワーを浴びなくて、今朝浴びたかった…

台湾ボランティア記 第2週

台南郊外の知的障害者施設滞在の日記 続きです 第八天 12/11(火) 昨夜遅くまで起きたため寝不足だった。朝、施設に行くと庭を掃除している人たちがいた。同じ家の他の住人たちが出るのを待って出たが、早く出て掃除をした方がいいかなと思った。工作をして…

台湾ボランティア記・第1週

台湾は台南の郊外で、知的障害者の施設に2018年の12月から1月にかけての一ヶ月間滞在した。その日々を「台湾日誌」と名づけて随時Facebookに載せていたのだが、ここにも載せることとする。ほとんど毎日付けていたので長いです。まず第1週目です。 12月4日(…

ふれること・ふれられること

ふれることもふれられることも、生きていくのに大切なことだ。赤ちゃんは親や周りの人にふれられて育つ。ある程度大きくなっても子どものうちは、からだがふれることは自然なこととして受けとめている。赤ちゃんや子どもにふれることで、おとなも気持ちよく…

吃音になった不思議な理由

先日 吃音の仲間とお泊まり会をした そこで 当事者研究ばっかりしてるヤバい人が 吃音になったきっかけになってる不思議な記憶 ありません? と言い出した はじめ何のこっちゃと思っていたが ぼくもあったのを思いだした 小2の夏 祖父母と父と妹と広島の宮…

体があるから恥ずかしい

「恥ずかしいという感情は規範から外れるときに起こる」と友人が言っていた。にしても、この体さえなければ…と思うことは多い。誰だってそうだがぼくも、この体に望んで生まれたわけではない。やたらとどもるし、同年代男子に比べて小さいことで、昔から悩ん…

吉田の小さな庭 Little Yoshida Garden

香港で様々な路上空間の実践をしているマイケル・ルン*1さんが、京都大学の立て看や吉田寮*2についての物語を書いてくれました。私、八木智大がマイケルと出会ったのは、彼が主催する大阪の刺繍ワークショップ*3においてでした。マイケルは香港で、再開発の…

夜寝るのが怖い/嫌だの当事者研究会

だいだいハウスの当事者研究のお知らせ こんにちは。八木智大と申します。 突然ですが、ぼくは夜寝るのが怖いです。特に夜の1時半~2時半くらいに、部屋の南側にご先祖様の気配を感じます。それが怖いので、布団は部屋の北側に、東西に長くなるように置いて…

マイノリティ性を自ら語ること−−バリバラ「どきどきコテージ」の批判から−−

ぼく自身が出演したNHKのバリバラ「どきどきコテージ」について、批判文を書きました。そのことについて記します。(ツイッターに載せた文章を編集しています) choyu.hatenablog.com バリバラの批判文に書いたことは、本来は収録前に制作者に伝えられたらよ…

バリバラ「どきどきコテージ」の問題点

毎週日曜日の夜7時から、NHKのEテレで「バリバラ」という番組が放送されています。バリバラとは「バリアフリー・バラエティー」から来ていて、障害者などマイノリティーが直面させられている「バリア」の解消を目指す、バラエティー番組と解釈しています。…

【気功に学ぶ京大生活】京大卒の気功の先生 天野泰司さんインタビュー

以下は私、八木智大が京都大学に在籍していた2016年5月に、気功協会の天野泰司さんに対して行ったインタビューです。もともとは京大生向けのメディアに載せるつもりでしたが、様々な事情があって載せることができず、遅ればせながら私個人のブログに載せるこ…

吃音で悔しいこと

吃音で悔しいことって、職業選択の幅が狭まるとか、そういうことじゃないかとみなさん思っていると想像するんですが、ぼくの場合意外とそうでもなくて、もっと日常的なことなんです。高知県の宿毛に一ヵ月だけ住んでいたんですが、そこで自転車を袋に入れて…

バリバラの反響から

NHK バリバラ | 「どきどきコテージ」前編 ~ぎこちない出会いの巻~に出た twitterみると反響が大きくてびびる 場面緘黙の人たちがすごい書いてる 吃音より場面緘黙の方がたいへんな傾向にあって 彼らかなり悩んでるっぽい 対してぼくは吃音ではもうあまり…

中学高校はどもる恐怖に耐える日々だった

もうずいぶん経ってしまったが、覚えているうちに書き留めておく。私立の中高一貫男子校に通っていたころのこと。一般に中間試験や期末試験というと嫌なものだろうが、ぼくはそれが待ち遠しくてならなかった。通常授業があるときは、毎日何度もカレンダーを…

障害も被差別部落も「知らなくて当然」ではない

「部落差別がまだあるなんて知らなかった」というぼくに、「ニセモノの世界で生きてきたんだよ」と答えた人*1がいた。その時はムッとしたが、歴史性と切り離されたベッドタウンで生まれ育つとはそういうことなのだろうと後で思った。 ぼくも吃音について、「…

吃音当事者団体で話したこと—「社会に適応しようとするのやめよう」など—

吃音シンポジウムというのが奈良言友会という吃音当事者会であって、「パネリスト」としてしゃべりました。 しゃべった内容は、以下のようなものです。 吃音の人や支援者の人たちが、みんないつも吃音の人がどうやったら社会に適応できるかを考えているよう…

「死にたい」がふっと生まれすぐに消える

ぼくはすぐに「死にたい」と言う。本気で死にたいわけじゃなくて、むしろ近頃はだいたい毎日楽しいのだが、それでもふと、何もやる気しないな〜というときや、将来不安だな〜考えるのめんどくさいな〜などと思ったときに、「死にたい」と口に出る。口に出て…

目的意識から離れる

吃音を治したいと小学生の頃から思ってきたし、今もそう思っているのだけれど、実際に治そうとするのは大学生の数年間にしただけで、今はもう疲れたからやめてしまった。治るかどうかわからないのに、色々と病院に行くのは消耗する。知り合いの吃音の人もわ…

京都大学文学部を卒業しました

高校生くらいの人に向けてアドバイスを書きます。 受験について。ある程度の才能があってしっかり勉強すれば京大の文系は入れると思います。むしろ受験にこだわらずに多くのことを学びましょう。高校は受験のことばかり言ってくると思いますが、適当に聞き流…

恋愛に憧れている

学びという点で恋愛に憧れている。学びは自らを更新するものだが、恋愛は力強い更新作用がある。 人が自らを更新しようとするとき、妨げになるのは恐怖だ。仕事がつまらないのに辞められない、相手のことが嫌いなのに別れられない、無意味なネットサーフィン…